国際家具デザインコンペティション旭川2011

地球環境を守るデザインの役割

“木”を主材料とした『IFDA(国際家具デザインフェア旭川)』は樹林の生育と深く関わっている。
20世紀の経済発展は大量生産と消費のバランスによって支えられたと信じていたが、20世紀型経済優先時代は冷戦時代の終結とともに幕を閉じた。そして新たな時代、21世紀も早10年を経過したが、2009年12月コペンハーゲンで開催された『地球環境問題国際会議(COP15)』では初めて各国首脳が集っても尚、経済的国家エゴイズム論が優先して全世界が合意できる政治的解決策を見出すことは出来なかった。

“地球環境保全”には人間を含めたあらゆる生物の“生存条件”がかかっている。
IFDA開催委員会は第一回目開催以来、1/4世紀を経て2011年には第8回目を迎える。広葉樹が地上に芽生えてから家具や建装材として活用されるまで100年以上の時間を要する。そしてこの間も休みなく樹林は地球を守っているのだ。私たちが創る家具も修理・再生を含めて半世紀以上に渡って機能性と美観を保つものでなければならない。

従って今回のIFDAコンセプトは『良いものを長く大切に』がテーマです。
世界のデザイナーが全力でこの地球環境保全と、より上質な生活文化向上という大きな目的に向かってデザインを通じて積極的に発言をし、提案して下さい。

国際家具デザインフェア旭川 開催委員会
会長  長原 實