IFDA2011: Silver Leaf: [CIRCLE]

国際家具デザインコンペティション旭川2011

Silver Leaf シルバーリーフ賞

講評
  • 木の折り畳み椅子は類型的にたくさん存在するが、紐を使ったというのが新鮮である。金物を使った場合よりも親近感がある。プラクティカルな椅子であるが、どう薄くするかや、座だけを跳ね上げての平行スタッキングにも対応するなど、うまく考えられている。彫刻的でバランスが良く、モダンであるが素朴でもある。紐の素材や締結方法の選び方、座の形状などを改良すればさらに良くなる。(川上)
  • フォールディングチェアは昔からあるものだが、それらとは微妙にメカニズムが異なっていてオリジナリティーがある。紐の結び目が左右で違ってしまわないよう調節が可能な留め方や、延びない素材の選定、もっと座の形状に配慮するなど改良すべき点がある。(織田)
  • 消えない問題に対する新たな解決策:一風変わった折りたたみ椅子。
    構造に対する驚き、見事なプロポーションと正統なシンプルさが素晴らしい。2本の紐に付随して、美的かつユニークな特性が与えられている。座り心地の良さはフレキシブルな造形により実現している。デザインの新しい解釈の成功と言える。(モーマン)
作品概要

サークルはシンプルな吊橋からアイディアを得たミニマリズムのデザインである。
この折りたたみ椅子はシートに掛かる荷重を利用し、それを構造上の張力に変える。主軸上で互いに交差する4本の脚と座面は、たった2本のロープにより一定の位置に収められている。「サークル」は伝統的な家具の工法と構造の軽量化を組み合わせることで生まれた作品である。

Konrad Lohöfener
コンラッド・ロヘナー
Konrad Lohöfener
ドイツ
1984年 ドイツ・ハレ生まれ
2004-10年 Burg Giebichenstein University of Art and Design Halle (ハレ、ドイツ)、Danmarks Designskole (コペンハーゲン、デンマーク)にてデザインを学ぶ。
2010年 Burg Giebichenstein University of Art and Design Halle卒業
現在、デザイン事務所勤務。

受賞歴
 
2007年 Rehau Design Competition 2位
2008年 Stuttgarter Leichtbaupreis 2008